◆ ハーモニカがもっと好きになる本 ◆

[絵本 | 一般書 | 情報 ]

◆絵本
ハーモニカがでてくる絵本はたくさんあるようです。やはり、誰でも吹ける親しみのある楽器のイメージからでしょうか。 でも、海外の絵本に出てくるおじいさんは、「マリンバンドなどの10穴ハーモニカ」、日本のおじいさんは、やはり日本が生んだ「複音ハーモニカ」を吹いているようです。
おじいさんのハーモニカ

おじいさんのハーモニカ
●おじいさんのハーモニカ
 ヘレン・V・グリフイス/作
 ジェイムス・スティーブン/絵、 今村葦子/訳

 ある夏、ジョージアのおじいちゃんの家に遊びに来た女の子とおじいちゃんの物語。  ハーモニカを吹いてくれたおじいちゃんは、次の年の夏、病気になってしましたした。  女の子は、「おじいちゃん、なにか吹いて」とお願いしても、手にしたハーモニカをじっと  見つめるだけ。女の子が、ハーモニカを口にすると、おじいちゃんの目が、急にかがやきました。  女の子が、吹くハーモニカでおじいちゃんは、楽しかったジョージアを思い出します。  ハーモニカが、2人の心をつなぐ物語です。挿絵は、HOHNERの「MARINEBAND」が描かれていました。

   
こぐまくんのハーモニカ

こぐまくんのハーモニカ
●こぐまくんのハーモニカ
 ジョン・セバスチャン/作
 ガース・ウィリアムズ/絵、三木卓/訳
 リブリオ出版

 ハーモニカの演奏家・ジョンセバスチャンが、自分の両親が吹き込んだ 「くまのジェームスくんのしあわせのハーモニカ」という子供向けのレコードから  インスピレーションを得て書いた始めての絵本。本の中でもおとうさんくまは、  ハーモニカ演奏家。こぐまくんのハーモニカを通して父子の関係が書かれています。  お父さんと比べられてしまう事で、ハーモニカをやめてしまうこぐまくんですが、  最後にはハーモニカで自分の音楽を見つけました。 「だれだってじぶんのおんがくをもっている。れんしゅうすると、そのおんがくが  ながれでやすくなっっていく」さすが、ハーモニカ奏者の絵本だと感心。  イラストには、10穴ハーモニカが描かれていました。
ジークの魔法のハーモニカ

●ジークの魔法のハーモニカ
 ウィリアム・スタイグ作
 小坂涼/訳、セーラー出版

 ブターのジークは、ゴミ集めの車の中から落ちてきたハーモニカを見つけました。  それは、吹くと周りの人が眠ってしまうという不思議な魔法のハーモニカでした。  魔法のハーモニカを持って旅に出たジークが出会ったいろいろな事件の物語。  その後、ハーモニカ吹きになった後もその「魔法のハーモニカ」はジークの大切な  お守りになりました。こんなハーモニカがあったらおいいですね。
モニカさんのハーモニカ
●モニカさんのハーモニカ
 いとうほろし/作、あかね書房

 モニカさんは、ハーモニカ吹き。ある日、ハーモニカ作りの名人、ハンダじいさんのところへ  いくとなんの音もしないハーモニカが置いてありました。「ハーモニカをふくひとのおとではなくて  ハーモニカを作ったわたしのおとになってしまうではないか。それではいけない。このハーモニカにこめられる  音は、ハーモニカを吹く人の音でなくてならないはずだ。」そして、モニカさんは、自分の音をみつける旅にでます。  やはり自分の音がない演奏家は、人をひきつけることはできませんからね。
おいしゃさんとハーモニカ

おいしゃさんとハーモニカ
●おいしゃさんとハーモニカ
 さくらともこ/作
 いもとようこ/絵、MOE出版

 ふぶきの夜、おおかみが「ぼうやがびょうきでくるしんでいます。どうかいっしょにきてください。」  となみだをながしてやってきました。ハーモニカ好きのおいしゃさんは、ふぶきのなか、ぼうやを  しんさつにいきますが、おおかみのぼうやのねつはさがりません。でも、おいしゃさんがおいのりのうたをハーモニカで吹くとぼうやは元気になりました。普通「おおかみ」は、悪者ですがこの話ではいいイメージですね。  表紙の裏には、「おいしゃさんとハーモニカ」という曲が楽譜入りで掲載されています。(阿部直美/詩・曲)  
ふうちゃんのハーモニカ ●ふうちゃんのハーモニカ
 西野綾子/作
 ふりやかよこ/絵、ひくまの出版

 ふうちゃんのハーモニカは、いつもみんなのこころをあかるくしてくれる。戦争の中でひたむきに生きた  ひとりの少女も愛と友情の物語。当時のハーモニカの流行とハーモニカの町-浜松が舞台です。ふうちゃんは、  ハーモニカの上手な一郎兄さんからもらったハーモニカを、ひろしに託し、戦争で死んでしまいました。  ハーモニカを通して、小さな幸せさえもうばってしまう戦争のむごさを描いています。  物語の中でふうちゃんが吹いた曲は「軍艦マーチ」「春の小川」「浜辺の歌」など。ふうちゃんが、吹いていたのはきっと  複音ハーモニカですね。
はしれハーモニカ特急 ●はしれハーモニカ特急
 北川幸比古/文,梶 鮎太/画,小学館

 ハーモニカを吹く実在の車掌さんの物語。東北新幹線の”とくべつ”の  車掌「阿部雄三」さんは、5年生の時からハーモニカを吹いていました。  車掌さんになってから、社内清掃のおばさん達を応援するために「ふたりはわかい」  を吹いて以来、ハーモニカを吹く「とくべつ」の車掌さんとして有名になりました。  この車掌さんが吹いていたのも、複音ハーモニカですね。
K. moriyama's siteにもハーモニカに関する絵本が紹介されています。

◆一般書
書かれた時代もあると思いますが、日本の小説に出てくるハーモニカは、複音ハーモニカをイメージしているようです。
ハモニカ工場
●ハモニカ工場
早乙女勝元/作

作者自身が実際にハモニカ工場で働いていただけあって、ハモニカの製作現場がリアルに表現されている。 最初のページには、複音ハーモニカの構造図まである。物語は、善介という工員が、少女の誕生日に贈リ物をする 1ヶ月間に起こるハモニカ工場での様々な事件。この工場では、「ハモニカ界の巨匠:村田西峰先生のムラタバンド」を 作っているのだが、複音ハーモニカ好きな人なら、「宮田東峰先生のトンボ・ミヤタバンド」の事だな-とわかるでしょう。

   
ハモニカを吹く男

●ハモニカを吹く男
斎藤澪/作

医療ミス殺人事件。ハーモニカを吹く場面は、最初と最後しかでてこないが、最後まで犯人と疑われるレントゲン医師は、意外にもハーモニカが上手い。でもやっぱりハーモニカを吹く人には  悪い人はいないんだよね-。吹いていた曲は「浜地鳥」なので、複音ハーモニカでしょう、やっぱり。誰が犯人かは、言ったら面白くなくなるので、言わない(^^;)。
◆他にもハーモニカがでてくる本があったら教えてください。
・・・情報ありがとうございます。・・
ムーミンシリーズ、トーべ・ヤンソン著
 スナフキンがハーモニカを吹いています。たしかKEYはDです
 thanks ユータローさん
渋谷ルシファー(集英社文庫/著者:花村萬月)
 表紙にはホーナーのBluesHarpが描かれています。小説の中にはブルースハープは出てきませんが、ブルースミュージシャンのお話です。とても切ない小説です。
風に舞う(集英社文庫/著者:花村萬月)
 表紙にもホーナーのブルースハープが描かれています。  絵は佐々木悟郎という方が描いているようです。
 thanks toshiさん
夜明けのハーモニカ
レジスタンスの少年が危険の合図としてハーモニカを吹いていたのを最期に家族が知るという話だったと思います。 家族と同じ気持ちで号泣した記憶があります。
boopyonさん
ブルースはお好き(講談社/著者:胡桃沢 耕史)
窓際の中年社員が楽しむ唯一の趣味はプロはだしのハーモニカ演奏。ブルース・ハーモニカの魅力にとりつかれた男はコンテスト会場で妙齢の婦人と知り会い、ラブロマンスに発展した。50万円のハーモニカを買うため、男は社長と業者の罠に落ちたかに思えたが…。中年社員のほろ苦い抵抗劇(表題作)。おしゃれで懐しい味の7つの恋物語。

すずおばあさんのハーモニカ(作・あまんきみこ,絵・黒井 健/ひさかたチャイルド)
すずおばあさんの楽しみは,毎晩、ハーモニカできらきら星を吹くこと。そんなおばあさんとこぎつねの暖かい 物語。